家の名義は誰ですか

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空き家の話になると、

最初に確認しなければならないことがあります。

それは、

「その家の名義は誰ですか?」

ということです。

当たり前の質問のようですが、

意外と答えられない人がいます。

親の家だから親名義。

そう思っていたら、実は祖父名義だった。

祖父が亡くなり、

父が住み続けていたので、

誰も気にしていなかった。

そんな話は珍しくありません。


家は家族のものだった

地方では昔から、

「家は家族のもの」

という感覚がありました。

誰の名義かより、

誰が住んでいるか。

誰が守っているか。

そちらの方が大事だったのです。

ところが、空き家になると話が変わります。

売りたい。

解体したい。

貸したい。

そう思った時に、

「名義が違いますね」

という話になる。

初めてそこで、

家の所有者が誰なのかを調べ始めることになります。


相続人は何人ですか

祖父が亡くなった。

父も亡くなった。

子どもが何人もいる。

その子どもにもさらに子どもがいる。

そうなると、

「相続人は何人ですか?」

という話になります。

本人もよく分からない。

戸籍を集めて初めて分かる。

そんなこともあります。

最近は相続登記が義務化されました。

これは大事な制度だと思います。

ですが、制度ができたからといって、

古い問題がすぐ解決するわけではありません。

何十年も放置された名義。

遠方に住む親族。

疎遠になった兄弟。

そうした問題は、

法律だけでは解決できません。


時間が経つほど難しくなる

空き家問題というと、

建物の老朽化や固定資産税が話題になります。

しかし私は、

名義の問題の方が厄介ではないかと思っています。

建物は壊せます。

草も刈れます。

ですが、人間関係は簡単には整理できません。

しかも困ったことに、

名義の問題は時間が経つほど複雑になります。

相続人は増える。

連絡先は分からなくなる。

話し合いも難しくなる。

つまり、

「そのうちやろう」

が一番危ない。

これは空き家の片付けと同じです。


簡単な質問ほど難しい

私が配達で見かける空き家の中にも、

実際には誰の家なのか、

はっきりしないものがあるのかもしれません。

外から見れば、

ただの古い家です。

ですが、その裏には、

何代にもわたる家族の歴史や事情が隠れている。

そう思うと、

空き家問題は単なる不動産の問題ではないのだと感じます。

家の名義は誰ですか?

簡単な質問です。

でも、その答えがすぐに出てこない家は、

地方にはまだたくさんあるような気がしています。


※この記事は、筆者がnoteに掲載した記事を加筆修正のうえ転載したものです。

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地方の空き家と老後

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